DOOR(UCO)/
サイン(佐藤裕美)/ノナカニ(Nori)/I LOVE YOU(YURIA)/メロディー(美さと)/Egoistic Kitty(YOKO)/ホワイトノート(門口美和)/
カナリア(桜井麻衣子)/カナリア~Mika Mix(Nori) |
★★★☆☆ |
(C)2001-2003 FrontWing
(C)2001-2003 FrontWing
ゲーム概要・シナリオ:
八朔洋平は都合により東京から香川へと引っ越してきた。幸いなことにここには親戚の家もあるので全く未知の土地ではない。
そして新しく通うこととなった琴平学園でギター担当として軽音楽部へ入部することになる。そこで出逢った新しい仲間たち。
彼等・彼女等は少しばかり悩みを抱えているような、或いは過去の悩みを時々表面に現すようなところがあるが、一緒に軽音楽部の部員として活動し、学園祭でのライブを成功させることが最大の目標だ。
さて、ともに活動するメンバーと仲良くなって見事ライブを成功させることができるか?
キャラクター属性:
同級生、下級生、従姉、義妹。
主題歌:
- DOOR
UCOの歌う主題歌。明るく前向きな感触のある歌だ。
- サイン
佐藤裕美の歌う綾菜のエンディング主題歌。
- ノナカニ
Noriの歌う美香のエンディング主題歌。
- I LOVE YOU
YURIAの歌う絵理のエンディング主題歌。
- メロディー
美さとの歌う千秋のエンディング主題歌。
- Egoistic Kitty
YOKOの歌うめぐみのエンディング主題歌。
- ホワイトノート
門口美和の歌う麻衣のエンディング主題歌。
- カナリア
桜井麻衣子の歌うせなのエンディング主題歌。
- カナリア~Mika Mix
Noriの歌うバッドエンドのエンディング主題歌。
キャラクターごとにエンディングテーマが用意されているあたりが、音楽にこだわった作風を漂わせている。
システム:
- 女の子のいる場所を選ぶマップ選択形式と普通の選択肢がある。
プレイ時間:
25時間程度。
攻略:
- キャラクターによって難易度が異なるが、やや難しいほうに分類されると思う。攻略情報を全く見ずに完全プレイを目指すのはちょっと難しいかもしれない。
- プレイしているとマップ上のどの場所にどの子が現れやすいのかがだんだんわかってくる。
目安として各キャラクターの顔アイコンが表示されているが、非表示の場所に重要なフラグが隠されていることもあるので過信は禁物。
- 基本的に選択肢は良さそうなものを選べば意図したシナリオへ進めるが、時々「引っ掛け選択肢」があるので注意。
- キャラクター別の攻略の注意点で間違えやすいもの、見つけにくいものだけを簡潔に記載しておく。
- 綾菜
特に問題なし。思った通りにプレイしよう。
- 美香
特に問題なし。思った通りにプレイしよう。
- 絵理
めぐみシナリオで取得できるCGが1つだけある(06/25:自宅)。
- 千秋
水曜日と土曜日は新城楽器へ足繁く通おう。
- めぐみ
絵理のCGと関連しているが、「06/25:自宅」の選択に気がつかないと話が先へ進まない。
- 麻衣
特に問題なし。思った通りにプレイしよう。
- せな
ある意味で隠し攻略キャラクター? 攻略も下記のように複雑だしシナリオの内容的にも最後に回すのが良いと思われる。
せなシナリオのクリア条件(と思われるもの)。下記のイベントを全て通ること(せなの登場するイベント)。
日付 |
場所 |
登場キャラクター |
注意事項 |
05/28 |
琴平学園 |
美香、せな |
|
05/30 |
囲炉裏庵 |
千秋、せな |
|
06/08 |
囲炉裏庵 |
綾菜、せな |
|
06/11 |
海岸 |
綾菜、せな |
06/01~06/07の間に琴平商店街でめぐみシナリオのフラグをOFFにしておくこと。 |
06/14 |
-(琴平学園) |
綾菜、せな、矢萩先生 |
第1選択肢は「いいよ」、第2選択肢は時間切れにする。 |
06/22 |
琴平商店街 |
美香、せな |
|
06/23 |
-(囲炉裏庵) |
美香、せな |
第1選択肢は「よし、逃げ帰ろう」、第2選択肢は「さあ、早く家に帰りな」。 |
06/25 |
琴平商店街 |
美香、せな |
選択肢は「せなにわたす」。 |
06/26 |
囲炉裏庵 |
美香、せな |
|
06/29 |
囲炉裏庵 |
綾菜、せな |
|
07/16 |
琴平商店街 |
綾菜、せな |
|
07/19 |
琴平学園 |
千秋、せな |
|
07/20 |
囲炉裏庵 |
綾菜、せな |
選択肢は「いいよ、別に」。 |
こんな人におすすめ:
音楽派、純愛派、学園モノ派、田舎ゲーム派、ロープライス派(\5,229-)。
▼コメント▼
- う~ん、ちょっと難しかったかな。各シナリオはそれほど長くもないが、そこへ辿り着くのが大変だった。
- 基本的には音楽が好きなプレイヤーをターゲットにした作品だと思われる。「カナリア」は美しく鳴く(本当に?)ことから歌の代名詞として使われていることはみなさんもご存知の通り。
- 登場キャラクターは(殆どが)音楽に関わる何かしらの問題を抱えていることので、音楽に関わる問題を抱えた人たちを隠喩して
「カナリア」というタイトルの作品にされたと思われる。
そう、例えば「歌を忘れたカナリア」などと言われるように。各キャラクターがそれぞれ別の「カナリア」なんだろうな。詳しくはわからないが(苦笑)。各キャラクターの抱える大雑把な問題点はこんな感じ。
- 綾菜:病気で音が聞こえなくなるかもしれない
- 美香:他に歌ってほしい人がいるから自分は歌わない
- 絵理:兄を好きになった妹の願いは叶わない?
- 千秋:軽音楽部の分裂を経験、その再来を心配
- めぐみ:自分にとっての大切なものがわからず、自分の思う通りに歌えない
- 麻衣:人前では自信がなくて声が出せないし、歌えない
- せな:この作品の真の姿
「歌を忘れたカナリア」のように、それぞれがどんな「カナリア」なのかを考えてみるとこの作品に対する理解がもっと深まるかもしれない。
- 取扱説明書のキャラクター紹介に「芽ヶ崎めぐみ」と書かれていたけれど正しくは「茅ヶ崎めぐみ」だよね。
- Windows版のオフィシャルサイトにはWindows版の楽譜等のデータがあるが、PS2版とは別の曲なので注意。
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Last regrets(彩菜)/風の辿り着く場所(彩菜) |
★★☆☆☆ |
(C)2002-2004 Key
ゲーム概要・シナリオ:
Keyの人気作(Windows版)の移植版。かなり有名。
「奇跡」をテーマにしたちょっと不思議な物語。2005/01/27にKeyから全年齢版の「Kanon Standard Edition」が発売された。
両親と離れて暮らすことになった相沢祐一は雪の街に住む従姉妹の名雪と同居することになり、7年ぶりの再会を果たした。でも7年前のことをよく憶えていない祐一に名雪は少し寂しそう。
名雪と新しい学園生活を送るうちに、上級生の舞と佐祐理、どこか懐かしい感じのする小さい少女あゆ、病気がちの栞、謎の記憶喪失少女真琴と出逢い、
祐一を取り巻く周辺に奇跡とも呼べるような不思議な出来事が起きてゆく。
キャラクター属性:
幼なじみ、従姉妹、同級生、上級生、下級生。
主題歌:
- Last regrets
彩菜のサイレント系ソング。バラードで微妙な間のある不思議な歌。
- 風の辿り着く場所
彩菜の清涼系ソング。いいエンディングを迎えた感じ。マーチっていってもいいのかな。
歌唱力はいいんだけれど、どちらもいまいち好きになれなかった。でも世間一般的には定評のある歌なので聴いてみる価値があるはず。
システム:
- メッセージを戻して選択肢を再選択できる。PS2ではそんなゲームは他にはなかったと思う。とにかくKanonの機能で一番よく憶えているのがこれ。
プレイ時間:
30時間程度。
攻略:
- 特に難しいキャラクターはいないはず。舞と栞は連続フラグなので他のキャラクターとの同時攻略はできないが、あゆ、名雪、真琴はある程度共通で進められる。
- CGモードの絵の埋まり方がシナリオ順ではない。だから逃したCGは配置場所の見当がつかないので最初から徹底的にやるしかない。CGが最後のほうに集中しているのはWindows版のエッチCGの配置の名残か?
こんな人におすすめ:
シリアス派、ドラマティック派、音楽派。
▼コメント▼
- 著名なだけあって、その名に恥じない良いゲームだと思う。ただ、定評のある「あゆあゆ」でそれほど感動できなかったのは如何なものかな~。世の中一般の趣味と自分の趣味がずれているのだろうか?
- 音楽が良い。ゲームミュージックで名を馳せるI've Soundの作品だが、Kanonの雰囲気にもよく合っている。さすが、というところか。
主題歌は好きじゃないが、BGMが好きだった。
一番好きなのは「the fox and the grapes」かな。イソップ物語だな、これ。
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MIRACLE REVOLUTION(kozue)/Continue(REIKA) |
★★★★★ |
(C)2003-2004 RusK/adpm/ (C)2004 KID
(C)2003-2004 RusK/adpm/ (C)2004 KID
ゲーム概要・シナリオ:
通称「空箱」。
2003/12/05にSoundTailから発売されたコメディ「カラフルBOX」(CD版)の移植版。
また、2004/06/25にはDVD版をRusKから発売。違いは、
- CD版:おまけゲーム「空打」、特典CD(限定版のみ)
- PS2版:倫理修正、新規オープニング、追加CG、おまけゲーム「空打」、カラフルBOXのしおり(原画集と新規オープニングのDVD、限定版のみ)
- DVD版:リメイク版オープニング、追加CG(PS2版とは異なる)
といったところ。PS2版ではCD版のオープニング主題歌「in Love」も聴ける。
屋上でサボっている間に文化祭実行委員を押し付けられてしまった主人公、杜月鳴海。
クラスメイトや他の実行委員を巻き込んで文化祭までの1ヶ月間を過ごすことになるのだが、
鳴海を取り巻くメンバーといえばやきもちやきの妹、大胆積極的過ぎる幼なじみ、すぐに手を上げるクラスメイト、天然系の下級生等々、一筋縄ではいかない女の子ばかり。
もちろん鳴海だってそんなことに負けているわけにもいかないので、必然的に毎日がコメディのようなドタバタ大騒ぎ。それでも文化祭終了の頃には誰かと仲良くなってでもいれば少しはいいんだけど。
だいたいこんな感じ。女の子同士にも人間関係の繋がりがかなりあるので、いろいろな組合せのドタバタが見られるのはおもしろい。
キャラクター属性:
義妹、幼なじみ、同級生、上級生、下級生。
主題歌:
- MIRACLE REVOLUTION
kozueの清純系ソング。「Continue」よりもテンポとリズムとノリが良い。その上で爽やかな「Continue」に比べて重みもあるかな。
- Continue
REIKAの清純系ソング。こっちは清涼系っていってもいい感じ。
システム:
プレイ時間:
本編と空打で45時間程度。
攻略:
- 目的のキャラクターに会いに行くようにしていれば自然に攻略できる。選択肢の内容はあまり深く考えなくてもとにかく会えばエンディングまで行けるので、簡単なゲームだと思う。
- CGは空打のほうに多いため完全攻略には手間が掛かる。差分CGが多い。ひとつの絵に20枚以上の差分CGなんていうのも。凝っているなぁ。
- 本編を読めばわかるが、美少女ゲームなのに隠しコマンド的要素がある(Windows版だけ?)。
- 選択肢によっては開始10秒でゲームオーバーになれるというキワモノのゲームなので、必見。
こんな人におすすめ:
純愛派、コメディ派、学園モノ派、ほのぼの派。
▼コメント▼
- おもしろい。掛け合いとかノリのテンポはまぁまぁ、同じ言葉やネタをよく使うので少々マンネリだがそういうのが好きな人にとってはかなりおもしろい。
- 基本的にはほんわか、のほほん、コメディで内容は薄い。
- 古い言葉や妙な言葉がよく出てくる。「ばかちん」「こんこんちき」「がびんちょ」「もーまんたい」……まだあるかな。
「サムズアップ」も嫌というほど見かける。別に嫌じゃないんだけれど。
- オープニングムービーに込められた言葉がシナリオの一部分としてプロローグと本編を繋いでいるのが好きだ。
- みなものコスプレの「学ランブルマ」って結構珍しい選択だと思う。他の作品ではあまり見ない。
- 制服のデザインがシックというか地味で好き。
- BGMがソフト系で、シリアスなのはないといってもいい。どこまでものほほん系なのか。「決意」とか、そういうシーンもソフト系で通してくれたのは気に入った。ここだけイタい曲を使っても浮いちゃうしね。
- 芽衣に萌えた。いつもは極めて冷静に分析とかしつつゲームをプレイするんだけど、今回は不覚にも(笑)久しぶりにキャラクターに萌えた。シナリオは程々としても絵、性格、音楽、芽衣はどれも気に入った。
ちなみに芽衣を紹介すると、ショートヘアでおとなしくてなぜか超人的腕力のクラスメイトで、とあるキャラクターの双子の妹。
- 倫理修正移植モノをやるときは元々どこにエッチシーンがあって差し替えられたのかを探してみるのも楽しみ方のひとつ。
「あ、ここだ」ってわかるとなんとなく楽しい(笑)。
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Fractal Tree(彩音)/Over(武石あゆ実)/ぴゅあるんはっぴー(武石あゆ実)/Everlasting Sky(彩音) |
★★★★☆ |
(C)2007 PrincessSoft
(C)2007 PrincessSoft
ゲーム概要・シナリオ:
蒼海市で事業拡大中の体感インターフェイス「エンシェントリーフ」。
それは特別な体感インターフェイスセットを装着して通信回線から接続することによって、バーチャルネットワークの世界での五感を現実の身にも再現して楽しめるという最先端技術の産物。
しかしこれは女性専用のコミュニケーションサービス……のはずなのだが、何故か男子高校生の新堂まことに「エンシェントリーフ」への接続キットが送られてきた。
間違いなく蒼海市役所から届いた正規品とはいえ、この状況に戸惑っていたまこと。
結局「ポーリー(Polly)」の名でネットワーク上で女性になりきって「エンシェントリーフ」に接続してその世界を楽しむことになっていった。
最初は勝手がわからなかったまことにもすぐに「エンシェントリーフ」内で友達が増え、アルプス、グランドキャニオン、グレートバリアリーフ等々の現実の環境を模したバーチャルネットワークの世界を満喫していた。
そしていずれは「エンシェントリーフ」の中だけではなく現実で友達に会うことも……。
だが気になることは女性専用サービスの「エンシェントリーフ」接続キットのことだけではなかった。
バーチャルネットワークの世界の中で見掛ける「エンシェントリーフの妖精」と呼ばれる淡い緑色の髪を持つ少女。彼女は不定期に現れたり消えたりを繰り返し、どうやら普通のプレイヤーではないようなのだが……。
「エンシェントリーフ」とその「妖精」。2つの謎を抱えたバーチャルネットワークの世界の物語。
キャラクター属性:
幼なじみ、同級生、下級生、アイドル。
主題歌:
- Fractal Tree(彩音)
彩音のシリアス系ソング。
- Over(武石あゆ実)
武石あゆ実の歌う挿入歌。アレンジが4バージョンある。
- ぴゅあるんはっぴー(武石あゆ実)
武石あゆ実の歌う挿入歌。登場キャラクターの1人、天河しずくの持ち歌でイメージソングのようなもの。
オフィシャルサイトでは「天河しずくFanClub Milky★Way」が設立されており、入会者には会員証とCDが配布された。
- Everlasting Sky(彩音)
彩音の歌うエンディング主題歌。
システム:
- 通常の選択肢。
- 作品にフローチャートが内蔵されていて、プレイ中に現在いる段階が確認できる。
プレイ時間:
25時間程度。
攻略:
- プレイ開始前に取扱説明書とオフィシャルサイトの両方を併せて世界観や登場人物を理解しておくと良い。そうすると「エンシェントリーフ」内のどの子が現実のどの子に相当するのかがある程度わかる。
取扱説明書だけでもオフィシャルサイトだけでも情報は網羅されていないので、必ず両方をよく読んで理解しておくことをお勧めする。
- 攻略の難易度順序としては雪乃<リト<ミュン<ユウ<白詰草、別格で絢世とハルだと思うが、フローチャートの左側から素直に攻略してゆくのが良いと思う。
プレイしていれば左端から順に誰のフローチャートなのかが自然にわかってくるだろう。
こんな人におすすめ:
のほほん派、ほのぼの派、ファンタジー派、ライトシナリオ派。
▼コメント▼
- どことなく女性向け作品っぽい画風を感じさせる作品。明確に表現することはできないが、キャラクターの立ち絵やイベントCGを見ていてなんとなくそう感じた。
もしかして……女性向け作品になる予定だった?(そんなことはないか?) 真相は開発メーカーのみぞ知るところ。
- 作品の世界観から考えて比較すべき他作品は間違いなくバイナリィ・ポット。
他にも類似の世界観を持つ作品はあるはずだが、自分のプレイした中ではこれかな。
細かい設定やシナリオの目的・方向性等はどうしても作品ごとに異なるので一概に優劣は判定できないが、比較対象としては適切だと思う。
- テキストにやたらと顔文字が多い。ネットワーク上の世界だからコミュニケーション手段の一助としてそういった手法を用いているのだと思うが、
個人的にはかなり読みにくかった。が、その分テキストの文字数が減るので読む速度は速くなる。
- 便利なフローチャートだがマップ画面と選択肢表示中(Queをする/Queをしない)は確認できないので、何月何日のどの時間帯に攻略目的の女の子のイベントが起こり得るのかは
先手先手で確認しておいたほうが良い。その意味ではちょっと使いづらいかな。あとはクイックセーブが50箇所もあるのでそれを有効活用してイベントを探し当てるのもいいと思う。
それからフローチャートのデフォルト表示位置はゲーム内の「初日」ではなく「当日」にしてほしかった。
共通ルートのフローチャートは必ず「初日」が表示されるけれどキャラクター個別ルートのフローチャートは前回表示位置を記憶しているんだよね。微妙に使いづらい点。
- R1ボタンとR2ボタンのスキップの区別がよくわからない。どちらも押し続けないとメッセージスキップができないのだろうか?
- テキストログを表示して元の画面に戻ると、立ち絵と背景やイベントCGが消えていることがある。
- しずくのエンディングはちょっと特別扱いされている。また別の意味でハルのエンディングも特別扱いされている。
しずくのシナリオは看板娘(オフィシャルファンクラブもあるし)、ハルのシナリオはこの作品の中枢といったところだろう。
- 「エンシェントリーフ」内にGM(ゲームマスター)がいるあたり、「いかにもゲームなんだな」という感触がした。
- 取扱説明書やオフィシャルサイトと作品内の固有名詞の表記が異なる箇所がある。
- 取扱説明書「Polly」 → 作品内「POULY」
- 取扱説明書「Myun」 → 作品内「Myunn」
- 作品内「PRISM LIGHT」と「PLISM LIGHT」の混在
- 取扱説明書「メイリン(Maylin)」 → 作品内「メイリン(MEYRING)」
- 取扱説明書「二ノ宮麻人」 → 作品内「二ノ宮麻人」と「二宮麻人」の混在
つまりは誤植だと思うんだが。
- 作品タイトルは「Que~エンシェントリーフの妖精~」で、「Que」は「エンシェントリーフ」に接続することの通称だということがだいたいわかった。
しかし「エンシェント」「リーフ」「妖精」は単語としての意味はわかるが、この作品においてどのような意味を持つのかが結局わからないままだったのがとても残念。
- CERO審査では「恋愛」扱いだが、どちらかというとこの作品は「友情」のほうがメインテーマなのではないかという気がする。
- 個人的にはまことの妹の新堂ゆみかとGMの絢世の現実での姿がお気に入り。マイナーなキャラクターばかりだな。まぁ、ファンクラブ会員だし天河しずくも好きなんだけれど。
|
PS2 |
こんねこ~Keep a memory green~ |
|
イエティ
|
2005/10/27 |
★★★☆☆ |
strawberry jump shoot!(村田あゆみ)/笑顔を追いかけて(榊原ゆい)/恋するとけい(榊原ゆい) |
★★★★☆ |
(C)2004 marmalade
ゲーム概要・シナリオ:
2004/10/29にま~まれぇどから発売されたWindows版の移植作品。
片瀬有羽は幼い頃に両親を亡くし、従姉妹の川原家に引き取られ、これまで育ってきた。
従妹の川原訪花は時々記憶をなくしてしまう「リセット」と呼ばれる障害を持ち、また有羽は普段は健康だが時々体調の悪化を訴えることがある……それは幼い頃に2人が頼んだ「お願い」に起因していた。
さて、そんな訪花が「リセット」後に病院から退院してきた。また有羽と訪花と、そして河原家の最年長者で有羽や訪花の通う出水城学園の教師も務める川原瑞葉との生活が始まる。
さらに有羽の周囲にはアメリカ帰りで自称幼なじみの南野七海、どこからともなく取り出されるピコピコハンマーを得意とする悠木菜子、中学時代からの仲であるクラス委員長の桜井真奈、等々、
有羽の周囲はいつもにぎやかな女の子たちでいっぱいだ。そんな騒がしい毎日の中、
有羽は彼女たちと触れ合うことで忘れていた自分の過去を徐々に思い出してゆく。彼の行く末はいったいどの子と仲良くなるのか……?
キャラクター属性:
従姉妹、同級生、先生、お嬢様。
主題歌:
- strawberry jump shoot!
村田あゆみの元気ソング。「世界が急に 夜になっても キミと居るなら 星空も(星空も) 輝くから」……なんて格好いい詩だ、と思う。いい歌だ。
- 笑顔を追いかけて
榊原ゆいの歌う挿入歌。これもいい歌だ。一部では名曲と呼ばれている。Windows版の主題歌だったと思う。
- 恋するとけい
榊原ゆいの歌う癒し系ソング。
システム:
- 女の子のいる場所を選ぶマップ選択形式と普通の選択肢がある。
- カスタマイズに不便は感じない。
プレイ時間:
25時間程度。
攻略:
- 行き先マップでの選択で女の子に会うのは好感度を上げるためにも重要。目当ての女の子に積極的に会いに行こう。
- 七海の攻略は後回しにしたほうがいい……かな?
こんな人におすすめ:
純愛派、コメディ派、学園モノ派、のほほん派、シナリオ重視派、じっくりプレイ派。
▼コメント▼
- 物語は終始ほんわかとした雰囲気。絵柄のおかげでもあるかな? でもシリアスな場面はシリアスにキメていますので。
- オープニングムービーに歌詞が表示される。
そして左上に表示される「8:00」等の時刻表示が無意味におもしろい。1分経過するときちんと「8:01」に変わるし、このムービーは良作だと思う。動画と音楽のリズム感もいいしね。
それからこのオープニングムービー、各キャラクター紹介の直前に短い英文が一瞬表示されるんだが気がついたかな? それらを整理してみた。
英文 |
日本語訳 |
紹介されるキャラクター |
Are You Ready? |
準備はいい? |
全員(実樹・一音を除く) |
CONSCIOUS AGAIN AND AGAIN |
何度でも思い出す |
訪花・七海のシルエット |
LOST MEMORIES AGAIN AND AGAIN |
何度も失われた記憶 |
訪花 |
HAS DISTINCT ATMOSPHERE |
独特の雰囲気 |
真奈 |
ENCOUNT ONCE AGAIN |
再び出逢う |
菜子 |
SUBDUED FEELINGS |
抑圧された気持ち |
瑞葉 |
ETERNAL PROMISE |
永遠の約束 |
七海 |
STORY WILL BEGIN |
物語が始まる |
全員(実樹・一音を除く) |
各キャラクターの性格や関連事項を表現していたんですね。なるほど。う~ん、このムービー、よくできているなぁ。ところで「ENCOUNT」は辞書に載っていなかったぞ。「ENCOUNTER」ならあるんだけれど。
- プレイ後にタイトル「こんねこ」の命名理由・由来がわかったのでよかった。世の中にはプレイしてもタイトルやサブタイトル・キーフレーズの意味がわからずじまいのゲームがたくさんある。
その意味ではこの作品は良かったと思う。あっ、でも「Keep a memory green」についてはちょっと理解していないかも。
だいたいはわかるんだけれどね。Windows版の「She continues loving him over and over again」については本編をプレイすれば意味がわかるなぁ。
- 一音の会話のテンポの遅さについていけなかった……。
- 一音ルートは真奈ルートに少し付け加えただけという印象が否めないし、実樹ルートは菜子ルートに少し付け加えただけという印象が否めない。
移植前のサブキャラクターももう少し優遇されても良かったのでは?
- 菜子ルートはいいシナリオだったと思う。ガラス細工に一生懸命になっている理由もわかったし。
- 主人公(男の子)は過去を忘れているのに、女の子のほうは過去の出来事をよく憶えているなぁ。現実でもそういうものなのかな? それとも「リセット」のせい?
- 忘れられてしまうということは非常に寂しく悲しいと訴えていたが、それと似たようなことを訴えている作品がある。「TRUE REMEMBRANCE」。フリーソフトから始まったノベルゲームなんだけれどね。
- 自分はいつも同じところに立っているだけで、その上をいいことと悪いことが通り過ぎていく……かぁ。
う~ん、コメントは難しいが人生に対するそういう見方もあるんだなぁ、と思った。物の見方、とらえ方ですね。
- 家族というのは頼り、頼られ、生きていくもの。その片方だけではバランスが崩れるのですね。バランスの良い家族……意外と難しいですね。
- オプションで「選択肢の既読色あり」に設定しても選択肢の色の差が殆どなくてどれが既読なのかがわかりづらい。
- 画面効果のせいか、スキップ速度が遅い。
- 「瑞葉」ってちょっと憧れていた名前なんだよね。自分の子供につけてみたいとも思ったし。
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