went away(KOTOKO)/未来この星で(水樹奈々) |
★★★★☆ |
(C)2002 PrincessSoft
(C)2002 PrincessSoft
ゲーム概要・シナリオ:
タイムパトロールのリージェンの持つ謎の粉をかぶった主人公、牧村耕太郎は日付を越えて行ったり来たりするデイドロッパー(day dropper)になってしまい、
夏休みの終わりに恋人の芹沢香穂が事故死するという衝撃的な未来を見てしまう。
耕太郎はリージェンの力と自分のタイムトリップ能力を使って不幸な未来をなんとかくい止めようとするが、そのうちに次々と知り合いの衝撃的未来を見てしまい混乱しそうになる。
耕太郎は夏休みに訪れる不幸から恋人と友達を守ることができるのだろうか。
キャラクター属性:
幼なじみ、同級生、下級生、先生、未来人。
主題歌:
- went away
KOTOKOのサイレント系ソング。PS2にしては珍しい選択だと思う。ちょっと不安な感じがこのゲームに合っているかな。「go away」ではなく過去形の「went away」の意味するところは……?
- 未来この星で:水樹奈々の張りのある声で歌う決断力のある雰囲気のエンディング主題歌。本編のシナリオを乗り越えた耕太郎のイメージなんだろうか。
システム:
- シナリオが日付順に進まないのでプレイした日付がわかるカレンダーがある。同じ時刻は2度プレイできない。
- セーブは50個もできてわりと多い。
プレイ時間:
25時間程度。キャラクターは5人だがシナリオテキストは結構長い。
攻略:
- 香穂、あい、リージェンは同時攻略できるのでセーブデータをうまく活用。
- 真魚と朋美は早い段階で分岐するのでそれぞれ個別に攻略する。真魚登場以前に真魚フラグがあるので注意。
- 「未来で見てきたことを踏まえて過去でどう振る舞うのか」を忘れずに。
こんな人におすすめ:
学園モノ派、シリアス派、ドラマティック派、じっくりプレイ派、KOTOKO派。
▼コメント▼
- 日付の行き来の絡み合いでシリアスさやドラマ性を表現していて、それなりに読み甲斐はある。とはいえ、頭が混乱するほど複雑なシナリオではない。
耕太郎は寝るとタイムトリップするが、寝た後に実は続きのエピソードがあってそれを後日戻ってきて体験する……そんな小技も効いている。
- Windows版では声優が異なる。
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Sweet日和(Cheerful+Colorful) |
★★☆☆☆ |
ゲーム概要・シナリオ:
正式名称は「NUGA-CEL!」だが、サブタイトルとしてなのか「Nurture Garment Celebration」と書かれている。直訳すると「衣類育成祭」あたりかな。うまく作ったものだ。
暦は3000年7月、「トーキョー23」と呼ばれる大陸。23地区で構成される世界の統一のために各地区の勢力が日夜争っている。
主に兵士として存在するのは何故か女性ばかり。そして戦闘に於いて最も大切な要素、それは服。この服に防御力をはじめとした様々な戦闘要素が作り込まれている。
だから戦闘では攻撃によって唯一の強化要素である相手の服を脱がせてしまうことが重要。
さて、ミナト区(ミナトエリア)のレッドランスを指揮するのが零也(仮名)。だが、その周囲には単なる世界統一だけではなくどうやら裏に何かの陰謀のような動きが見られる……。
彼に成り代わり、女性の兵士たちをうまく使って全23地区を統一することができるか?
キャラクター属性:
少女。
主題歌:
- Sweet日和
Cheerful+Colorfulの歌う主題歌。
システム:
- 国取りゲーム型の育成シミュレーション。操作と各要素の成長は非常に簡素に作られているので特に身構える必要はない。
- 最大の特徴はキャラクターを育成するのではなく、服(コスチューム)を育成して強くするという点。
- クリア後の2周目以降のプレイがある。1周目と2周目以降では大きく異なる点がいくつもあるのでプレイは必至。
プレイ時間:
50時間程度。
攻略:
- 攻略自体は難しくないが、1つのセーブデータ内のアルバムに全CGを揃えるためには最少でもエンディング数だけプレイする必要がある。これは結構面倒かもしれない。
- エンディングは8通り。各メインキャラクターのエンディングには到達しやすいが、クレットエンドに到達するのは少し難しいかもしれない。
キャラクターの装備を少し工夫しておく必要があるので、そこに気がつけば問題ないだろうが。
- 1周目はパワーアップ等の作業があり、最初はステータスも低いので少し難しいが、2周目以降はステータスを引き継げるので極端に簡単になる。
- 全地区を制圧しなくてもクリアは可能だが、ちょっとした隠し要素解放の条件になっているので一度は全地区を制圧すべき。
こんな人におすすめ:
制服派、ユニフォーム派。
▼コメント▼
- 作品名称の文字通り、服を脱がせることが醍醐味になっている作品。そのために育成ステータスの全てを服に集中させてある。
キャラクターはHP以外には全く育成されないといって良い。
- シナリオは薄い。戦闘も慣れれば容易にこなせるのであまり深く考えずに気楽にプレイできる作品。普段から内容の重い、時間の掛かる作品をプレイする人には息抜きとしてプレイできる。
- 2周目以降のプレイになるとステータスが強くなりすぎて敵を脱衣させる前に倒してしまうことが多くなるので、
敵キャラクターの脱衣シーンのCGは1周目のプレイで入手しておくのが賢いプレイ。
- 使わずに済むことも多いので地味だが、実は「スキル」が重要。良いスキルを持っているのと持っていないのとではかなり差がある。良いスキルに助けられるとゲーム進行がとても快適になる(回復作業不要等)。
有用なスキルは「アイドル」、「心眼」、「癒しの歌」。
- 立ち絵、イベントCG、戦闘時のSDキャラクターの画風がそれぞれ異なるように見える。これは気にする人は気にすると思うので要注意。
- 「何もしない」というコマンドに相当する「終了」を無制限に使えるようにしてほしかった。プレイの仕方によっては特にやることのないターンって結構あったりするんだよね。
- 「太古の迷宮」探索は1周目は諦めて良いと思う。敵が強すぎる。制作側もそれを前提にしているのは間違いない。が、1周目で攻略することも可能ではある。
あの迷宮内ではちょっとしたイベントがあるのだが、それを考慮しても2周目以降に探索するほうがやはり合理的。
- 1周目の弱い段階での「バトルシステムを知るためのチュートリアル」、メンバーと装備と配置を上手にセッティングするとなんと勝つことができる!
- スクール水着のパワーアップは普通ならば「旧スク」 → 「新スク」 → 「競泳スク水」のようになるのではないかと思うのだが、
「新スク」 → 「旧スク」 → 「旧スク名札付き」となって時代を逆行してゆくあたりに制作者の強い拘りを感じた(笑)。
- お気に入りのキャラクターはマヤとムラサキ。画風も気に入ったし、戦闘でも強い。使えるキャラクターだ。
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(C)2007 Nine's fox
(C)2007 Nine's fox
(C)2007 Nine's fox
(C)2007 Nine's fox
ゲーム概要・シナリオ:
台風。日本人ならば誰もが知るその脅威。もしもそれを呼び寄せてしまう、そんな子がいたら? そして実際に……いた。それは嵐山ともえ。彼女は転入生だが転入日早々にその力(?)を発揮。
さらには台風以外にも日常の些細な不運させも呼び寄せてしまう。遺失、破損……。本人はそれに気がついていなかったが、彼女を観察していてそれにいち早く気がついたのがクラスメイトの大波高志。
彼は気象予報士を目指し勉強中の身で、彼女とともに来襲した台風をきっかけにその特異体質に気がついたのだ。ともえの移動に伴って台風の進行方向が不自然に転向することから確信を得た。
しかし気がついたからといって何ができるのであろう? 相手は自然現象の猛威として恐れられている台風。持てる気象学の知識と友人たちの力を合わせてこの理不尽な自然現象に挑む!……そしてその結果は?
キャラクター属性:
同級生、従姉。
主題歌:
システム:
プレイ時間:
15時間程度。
攻略:
- 攻略難易度は低い。簡単に完全攻略はできるはず。基本がコメディなのでそのあたりは簡易にしたのだろうか。
こんな人におすすめ:
コメディ派、学園モノ派、短時間プレイ派。
▼コメント▼
- 予想以上にシナリオの短い作品だった。もう少しプレイに難儀するかと思っていた。まぁ、所要時間が短いことはプレイヤーとしてはある意味で助かるんだが。
- シナリオとその情景描写が浅い。クライマックスはもっと時間と文字数と絵を使ってしっかりと描写してほしい。そうでないと感情移入してプレイできない。
随所に差し挟まれるエピソードも最初から最後までの描写があるものは少なく、途中であっさり終わって次のエピソードへ移ってしまうことがあるので拍子抜けかも。
特に主人公が気象予報士試験に臨むシーンの描写が殆どないのはちょっと彼が可哀想だと思った。
あと、最終的に謎は明確に解決してほしい。主人公たちと敵対する相手の正体や雲唯の能力特性等、微妙にスッキリしない部分が残ってしまったのが残念。
- シナリオの中の一節で「世界は幸福と不幸のバランスで成り立つ」という概念が語られていた。
これは自分としても非常に賛同・共感できるところがあり、予想外の展開にちょっと感動した。これについては既に他作品のレビューで言及しているので、
こちらも参考にしてもらえるとありがたい。→ Happy Planning~しあわせの総和~
- さすがにタイトルや設定に「熱帯低気圧」「気象予報士」を掲げるだけのことはあり、気象ネタは細かく専門的。
勉強していない人にはわからないような事柄がいくつも登場するが100%鵜呑みにして良いわけでもないようなので、気に留まったことを挙げてみる。
これから気象予報士を目指す人は参考にしてみては如何でしょうか。
- 「中心付近の風速は」「最大風速は」 → 「中心付近の最大風速は」と表現するのがごく一般的。
- 「瞬間最大風速」 → 誤り。正しくは「最大瞬間風速」。ある時点(瞬間)における風速のことを「瞬間風速」と呼ぶ。その最大値のことであるから「最大瞬間風速」。
これは誤認している人も多いと思うのでこの機会にしっかり覚えてみては如何かな?
- 「秒速25m以上の風が吹く暴風域」 → 「風速25m以上の暴風域」と表現するほうが自然。気象用語では「秒速」の代わりに「風速」を使用するのが基本。
- 「台風が来ないと日本は水不足になる」 → 正しい。日本の水の供給源は梅雨と台風が大半を占める。なお、年間平均降水量は約1,700mm。
- 北東進する台風の暴風域「中心の南東側400km、及び北西側350km」 → ほぼ正しい。台風進行方向の右側は(強)暴風域が広く「危険半円」と呼ばれ、左側は(強)暴風域が狭く「可航半円」と呼ばれる。
- 「typhoon 5/945(hPa)/40(m/s)」
天気図上における台風の表記(日本式)についてだが、例えば一般的には台風5号のことを「typhoon 5」とは書かない。ではどのように表記するか。
- テレビ等では……
わかりやすく「台(風)5号」と書くことが多い。
- 専門的には……
台風になる以前の(弱い)熱帯低気圧:「TD(Tropical Depression)」
弱い台風:「TS(Tropical Storm)」
並の強さの台風:「STS(Severe Tropical Storm)」
強い台風:「T(Typhoon)」
このように書き、その後ろに西暦の下2桁と号数を2桁で書く。中心気圧が945hPaで(中心付近の最大風速が)40m/sならばまず間違いなく強い台風なので、西暦2007年であれば表記は「T0705」となる。
その傍に「台風のアジア名」を表記することも多い。
※台風の定義:中心付近の最大風速が約17.2m/s(34kt)以上の熱帯低気圧を「台風」と呼ぶ。
- 「藤原効果:複数の台風が近接状態のときに発生する相互干渉のこと」 → 正しい。が、気象予報士レベルの知識なので一般にはまず必要ない。それにそういった気圧配置自体が多いわけではないし。
- オープニングムービーの天気図の低気圧 → 中心付近の気圧傾度の緩い(=等圧線間隔の広い)低気圧は極稀で殆ど存在しないが、存在し得ることは確かなので誤りではない。
逆に中心付近の気圧傾度が急な(=等圧線間隔の狭い)高気圧は存在しない。つまり高気圧の中心付近は穏やかな天候で風が弱いのだ。これについては物理学と二次不等式によって証明することができる。
- 作品中には明確な日付等が表示されないが、この作品(シナリオ開始時)は何月頃、どこでの話なんだろうか? 考察してみた。
- 設定より天音が17歳(5/7生まれ)でともえが16歳(9/13生まれ)。→ 5/7~9/12の間。
- 夏休みが間近。→ 6月下旬から7月中旬。
- 鯨の尾型(夏型)気圧配置が発生。→ 7月~8月。
- 台風5号が来るが、梅雨の話題は一切なし。→ 5月以前或いは7月以降。
- 翌月に気象予報士試験がある。→ 7月或いは12月。
※気象予報士試験は1月と8月の年2回実施される。資格創設時は年3回実施されていた。
- 北海道ではない、首都圏近郊、テレビのチャンネル数が多い。→ 関東地方の可能性が高い。
以上を総合して「平年より早く7月初旬に梅雨明けした年の関東地方の7月中旬」が妥当だと思われる。
- 白と黒のモノトーンのデザインの制服がちょっといい感じ。カラフルに飾り立てるよりもこのくらいのほうがセンスがあると感じる。
- 学校内のプールで各々が別々の水着を着ていたが、この学校には指定の水着がないのだろうか? ちょっと不思議。
それともそういったコンセプトの学校って増えてきているんだろうか?
- シナリオの途中で7つ同時発生した台風の真意がわからなかった。特に伏線ではなく、単にともえの体質の強調表現のひとつに過ぎなかったということでいいのかな?
- キャラクター全員の名前に気象関連の言葉が入っているのはいわゆる「記号的要素」だよね。
- この作品をプレイして改めて思ったことは「人間は自然をコントロールするのではなく、自然と共存することを考えなくてはいけない」。人間の力では自然には敵いません。
地震、雷、台風、水害、旱魃、酷暑、厳冬……これらをコントロール若しくは消滅させるのではなく、うまく付き合いながらこの地球で生きていくことを考えなくてはいけませんね。
それが地球上の生物の本来の姿だと思う。
- なんといってもすごいのはこの作品が発売されたとたんに実際に急速に台風が来たことだ(2007/10/27、台風20号)。
作品のシナリオそのまま。ひょっとしたらともえはもうあなたの隣にいるかもしれません(笑?)。
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(C)2010 MUYM
(C)2010 MUYM
(C)2010 MUYM
(C)2010 MUYM
ゲーム概要・シナリオ:
とある学園のとあるクラスでカードゲームが大流行している。その名は「ノネットカード」。
生徒たちを夢中にさせているこのゲームは担任教師である松尾唱歌にとっては大きな悩みの種となっていた。それは……授業中でさえもゲームに興じて遊んでいるのだから……。
このゲーム、どうしたら収拾をつけることができる? そこで思いついたのは「自らゲームに参加すること」。
そしてトレーディングカードの如く敗者が勝者にカードを1枚提供するルールにすれば、最終的には教室からカードそのものがなくなる。尤も、そのためには自分自身が全員に勝ち続ける必要があるのだが。
その対戦相手となったのはクラスの中でも特にゲームに夢中になっている強豪「二年四組十天王」こと、10人の女の子。
まだ初心者で弱いカードしか手元にない自分は全員を倒し、全てのカードを手に入れ、教室で授業を再開することができるのか!?
カードのデザインには同制作チームの作品である「FifteenHounds―フィフティーン・ハウンズ―」のキャラクターが描かれている。
だが、各キャラクターは友情出演的に描かれているだけであって、
この作品自体は「FifteenHounds―フィフティーン・ハウンズ―」とは全く繋がりを持たない単独作品である。
対戦相手である10人の女の子たちはこの作品で初めて登場したオリジナルキャラクター。
キャラクター属性:
女子学生、「FifteenHounds―フィフティーン・ハウンズ―」の登場キャラクター。
主題歌:
システム:
- まず、多数のカードが表示されるサンプルCGが見難いので上から順に補足説明を書いておいたほうがいいのかな(上から順にプレイの流れになっている)。
- 1.カード一覧・デッキ構築画面:対戦に使用するデッキを構築する画面。「CARD LIST」をクリックするとこの画面に入れる。
- 2.対戦相手選択画面:対戦相手を「二年四組十天王」の女の子から1人選択する。【★】の数が多いほどデッキが強く、戦略も巧妙になる。
- 3.対戦画面:自分と相手のカード・陣地とボーナス値がわかるので、戦略的に配置しながら相手よりも多くの陣地を獲得する。
- 4.獲得カード選択画面:勝利した場合に相手のカードから1枚選択して獲得できる(敗北した場合にはこの画面は表示されない)。
- トレーディングカードをモチーフとした陣取りゲーム。最終的に相手よりも多くの陣地を獲得したら勝ちとなる(必ずしも過半数である必要はない)。
- カードに表記されている数値は攻撃力・防御力・回復力を兼ねる。
- 各カードには属性(色)が設定されており、陣地の一部にも同様に属性によるボーナス値が設定されている。
同属性のカードを配置すれば値はプラスに作用するが、相反属性のカードを配置すればマイナスとして作用する。
無関係の属性のカードを配置する場合はボーナス値はプラスにもマイナスにも作用しない(ボーナス値の設定がない陣地と同様)。相反属性を持つカードの値と
ボーナス値(マイナス)の合計が0以下となる場合はその陣地にカードを置くことができない。
- 合計154枚のカードを使用して3デッキまで作ることが可能……だが、そこまで必要かな?
- 手札をクリックしてその後に配置先の陣地を一度クリックしてしまうと、それ以降はもう取消ができない。
ドラッグして位置を外しても、右クリックしてもキャンセルすることはできずに最初にクリックした陣地に強制配置されてしまう。これは非常に扱い難い。
しかもこの一手が最終的な勝敗を左右してしまうことも少なくないのでマウス操作には十分な注意が必要。
- ROUND数(1キャラクターとの対戦数)が100を超えると「上2桁」しか表示されなくなる(例:100~109は「10」、110~119は「11」)。表示上のオーバーフローの一種?
なので、各キャラクターと100戦以上すると正確な対戦数がわからなくなる(が、大した問題ではない)。バグなのかな?
プレイ時間:
10時間程度。対戦相手のレベルがある程度上がった段階で戦略の立て直しに要する時間、Sランクカード(=レアカード)の出現運によって変動する。
攻略:
- 攻略難易度はわりと高い。対戦相手の強さの目安は【★】の数で表されている。
- 【★(1)】~【★★(2)】は深く考えなくても勝てる。ボーナス値を有効利用していればまず問題ない。
- 【★★★(3)】は対戦相手のカードの値が急激に高くなるので難しくなる(上限25→上限70)。だが、対戦相手の戦略自体は変わっていない様子。
- 【★★★★(4)】になると対戦相手の戦略が少し変わるように思える。カードの値や属性の使い方、使う順序、等々。
- 【★★★★★★★★★(9)】あたりになると対戦相手の戦略がもう一度変わるように思える(敢えてボーナス属性のカードとは別の属性のカードを先に使用し、
ボーナス属性のカードは終盤戦に備えて温存等)。対戦開始前に自分と対戦相手のカードの属性(値よりも属性)と枚数をよく吟味して戦略を立てると勝ちやすくなる。
それでも絶対とは言えない。
- 対戦相手のカードの値が急激に高くなるのは【★★★(3)】と【★★★★★★★★★★(10)】。この相手との初期対戦の段階では特に真剣勝負をする必要がある。
とはいえ、5や10程度の値の差でもそれが致命的になる場合も多いので格上の相手との初期対戦では常に油断はできない。
- デッキは属性を偏らせずに全属性を少なくとも1枚以上用意しておく組み方が無難。
- 勝利時の相手カードの獲得優先順位は、
- 1.Sランクカード(=レアカード、右上に「S」と表示されている特殊カード)。
- 2.値の高いカード(手持ちカードの最大値よりも10以上の差があるカードを獲得できる場合は特に)。
- 3.手持ちカードに不足気味の属性のカード(過去の対戦相手から全てのカードを獲得していれば属性は大幅には偏らないので、値優先で良いと思う)。
- 4.好きなキャラクターのカード(!)。
- カードの属性はキャラクターに完全依存しない。ある程度は依存するが、同一キャラクターのカードが全て同一属性ではないので勘違いしないように注意。
- Sランクカードの使用に関する注意事項。
- BLOCK:空き陣地若しくは自分のカードの上にしか置けない(相手のカードは上書きできない)。配置は状況次第で臨機応変にする必要がある。
- DOUBLE:相手から攻撃を受けやすい位置のカードに対して使うのが基本(相手からの攻撃を受けない安全地帯のカードに対して使う必要は殆どない)。
- RESET:自分のカードに隣接しない相手のカードに対しても有効。
また、強制使用カードである。相手のカードが陣地にない場合には自分のカードを消して使うことになる。
- 先攻と後攻は一長一短なのでお互いに優劣はほぼない。どちらでも自分のやりやすい戦い方を選んで最後までクリアすることができる。
こんな人におすすめ:
テーブルゲーム派、短時間プレイ派。
▼コメント▼
- 「ノネットカード」(NONET CARD)とは、「9つの陣地を争うカードゲーム」というゲームのコンセプトに由来する名称。「ノネット(nonet)」の本来の意味は「九重奏」。
- あまり時間を掛けずに1回のプレイを終えられるので纏まった時間がなくてもプレイできる。また、そのシンプルさ故に飽きも来にくい。
適切かつ緻密な戦略を必要とする本格的なゲームとしても楽しめるし、逆に戦略を使わずに脳を休めながらプレイして結果を見てみるのもそれはそれで一興かと。
それを実際にやってみると本当に戦略を練らないと勝てないゲームだということがよくわかるのですよ……。
- 体験版の段階できちんと楽しさが伝わってきたので、この作品は体験版だけでもプレイしてみる価値が十分にあると思う。
そして気に入ったら購入して最後までプレイすればもっと熱の入った対戦を楽しめる。体験版で使用可能なカードの値の上限は基本的に70だが、
初回起動時に生成されるセーブデータのランダム性によりそれ以上の値のカードが使用可能な場合もある。とはいえ、ランダム性で強いカードが配布されなくても十分に楽しめる。
- 対戦終了時に見られる対戦相手の女の子たちの一言が密かにおもしろいかもしれない。
台詞は数通り用意されており、地味な箇所だが魅力がある(台詞の一部はこのページでも紹介しているので最後のコメントを参照のこと)。
この対戦相手の女の子たちは性格も継承して今後の別の作品に登場させてもらいたいところかな。
- 対戦中のBGMが非常に気に入った。気の抜けない、そして少しアンダーグラウンドな雰囲気を漂わせている。どこかに収録されていないのかな。
- 3枚のSランクカードのうちで、「BLOCK」のカードの出現率だけが圧倒的に低かった……偶然なのだが、運が悪いとそんな箇所で苦労する場合もある。
これは「DOUBLE」のカードについても「RESET」のカードについても同じこと。
- Sランクカードの「RESET」はカードの除去という効果から考えて、「REMOVE」とするほうが適切であるように思える。だが、「初期状態に戻す」という意味で考えれば「RESET」で適切。
- 手札選択をキャンセルする場合の表示が「CANSEL」となっているが、「CANCEL」が正しい。
- 好きなキャラクターは対戦相手の女の子たちでは向井莱【★★★★★★(6)】、服部らん【★★★★★(5)】、越智永津子【★(1)】の順。せっかくなので気に入った理由も書いてみようか。
- 向井莱(むかいらい):
ビジュアルデザインと性格設定。かなり異色な雰囲気を放つが何故か憎めない不思議な彼女が自分の中では第1位。
一緒に化学実験をしているという妹がどんな子なのか、すごく、すご~く、気になる。
- 服部らん(はっとりらん):
対戦相手選択画面で表示される、
> 「キリギリスは死んじゃったけど、自由に生きてたんだよ?」
この台詞。素通りしてしまえばそれまでだが、よく見れば深くて考えさせられる名言だと思った。
> 「カイザー・ソゼの正体はケビン・スペイシー! カイザー・ソゼの正体はケビン・スペイシー!」
正体というか、キャストというか……。イニシャルが同じだとか言われますな。それは別にして、2度繰り返すところがいかにも彼女らしくていい感じ。
- 越智永津子(おちえつこ):
対戦で勝つと見られる台詞、
> 「わたしの ほうそくが みだれる」
これかな。どこかで見た気がするのと、全て平仮名であるところに妙な神秘性を感じる。
- ※おまけ……森川菊(もりかわきく):
> 「無いですね。これは無い」
簡潔過ぎてもはやコメントできないところが感無量。
カードに描かれた「FifteenHounds―フィフティーン・ハウンズ―」のキャラクターでは小林瑠理香(RURIKA)、池田大和(YAYOI)。
次点で福井冬香(TOUKA)、クリスティーヌ・S・バーグランド(CHRIS)の順かな。オフィシャルサイトやファン主催の人気投票で成績の振るわないキャラクターほど好きだったりするのはいつものこと、いつものこと。
趣向がマイナーなのか? 瑠理香はいい人に見えるんだけれどなぁ。そして莱はもういろいろな意味ですごいよ、あの子は。余談ではあるが、キャラクターの名前の読みが難しい。特に「二年四組十天王」のほうね。
※引用記号(>)の付いた文章は作品内からの引用です。
それらの文章の著作権は全てMUYMにあります。(C)2010 MUYM
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